起立性調節障害の治し方、食事で気をつける3つのポイント。
さいきん知った起立性調節障害という病気。
調べるほどに「まるで私のことじゃん!?」てかんじ。
起立性調節障害の治し方も、私が辿ったうつの治癒過程とよく似ているし。
私は、10年ほどうつを患っていたけれど、そもそも小学生のころから起立性調節障害だったんじゃないの?って思いました。
そこで、私自身のうつ治癒体験と起立性調節障害について調べたことをもとに、起立性調節障害の治し方を食事面から考えてみました。
起立性調節障害の治し方、食事の3ポイントとは?
起立性調節障害を改善するには、
- たんぱく質を多くとる
- 糖分を摂りすぎない
- 水分をしっかりとる
という3つのポイントが大切です。
えっ、当たり前すぎる?
でも、知ってるつもりで落とし穴にはまっているかもしれませんよ!
では、その理由をこれから説明していきます。
起立性調節障害を治すには食事の改善から
起立性調節障害を治すには、さまざまなアプローチがあります。
私自身、うつが治るのに効果を感じたことは
- カイロプラクティック
- マウスピース
- カウンセリング
- サプリメント
- 水分摂取
- 食事
- 運動
- 筋トレ
と多方面にわたります。
なかでも、朝起きられないという、子供のころからの切実な悩みが、いとも簡単に解決したのはサプリメントを飲み始めてから。
これは、サプリメントに効果があるというよりは、ちょうど不足している栄養を補うことができたからだと思います。
大人になると栄養の吸収率が落ちていきますが、起立性調節障害の患者さんの多くは中学生など子供。
サプリメントより、食事で栄養を改善するのが先だと思います。
起立性調節障害の人が足りていない栄養は?
よくいわれているのは
- 水分不足
- 塩分不足
- 鉄分不足
- タンパク質不足
- 糖分の摂りすぎ
のようですね。
私は、塩分、鉄分だけでなく、亜鉛などミネラル全般をとるべきだと思います。
水分不足
起立性調節障害の人には、1日2リットル水を飲むよう指導されることが多いようです。
私たちの体の60~70%は水。
目に見えて汗をかいていなくても、発汗や呼吸により、体からはつねに水分が蒸発しています。
- 尿や便で1,300ml
- 汗などで 600ml
- 呼吸で 400ml
と合わせて2.3リットルの水分が体から出ていきます。
それに対して、代謝によって体内でつくられる水は200ml。
残りの2.1リットルは
- 食べ物から 600ml
- 飲み物から1,500ml
をとるのが標準です。
起立性調節障害の人は、体内の水分量が少なくなっていることが多いため、多く飲むようにいわれるのでしょう。
私も、数年前、うつがひどかったころは、毎朝のようにこむら返りが起きるなど、脚がつることがよくありました。
脚がつりやすいのは、水分不足、ミネラル不足だからなんだそう。
脱水気味で起き上がることもできず、子供に水を持ってきてもらったりしていました。
そのため、夜寝る前に、枕元に水筒を置いて、起きる前に水を飲めるようにしたりもしました。
健康な人でも、眠っている間に汗や呼吸で水分が抜けているので、朝起きたら、まず、コップ1杯の水を飲むのがおすすめです。
緑茶やコーヒーは水分に含まない
水分補給で盲点なのが緑茶やコーヒー。
カフェインが入った飲み物は、利尿作用があるため、飲んでも排出されやすく、体内で水として活用されにくいのです。
お茶を飲むなら麦茶などカフェインレスのものがおすすめです。
麦茶は亜鉛などのミネラルもとれます。
私自身、子供のころは、家では緑茶ばかり飲んでいましたね。
母がお茶好きでしたので。
水は、学校で飲むくらいです。
甘いジュースはなるべく飲まない
炭酸飲料や清涼飲料水には、砂糖がたくさん使われています。
例えばコカ・コーラ500mlには、角砂糖11個分、大さじ5杯近くの糖分が含まれています。
冷たいもの、炭酸が含まれているものは、甘みを感じにくいため、糖分を摂りすぎやすくなります。
とくにコーラは、カフェインも多いドリンク。
エナジードリンクなどもカフェインが多く含まれているので、成長期の子供には不向きです。
ポカリスエットなどのスポーツドリンクは、ミネラルも補給できていいですね。
けれども糖分も多いので、運動していないときは飲みすぎないほうがいいでしょう。
タンパク質不足
からだの成分で、水の次に多いのがタンパク質。
水が70%近くで、残り30%のうち、3分の2の20%はタンパク質です。
からだのタンパク質をつくるためには、食べ物からたんぱく質を摂る必要があります。
中学生の男子だと、1日当たり60gが厚生労働省の推奨量です。
でも、タンパク質60gは、肉60gとは違います。
肉には、水分なども含まれていますからね。
牛肉100g+魚70g+納豆1パック+牛乳コップ2杯で、だいたいタンパク質60gになります。
タンパク質が足りていなければ、からだの新陳代謝に間に合わなくなってしまいます。
さいきん、元気なお年寄りには肉好きが多いということも注目されています。
ましてや成長期のお子さんならなおさらですね。
ミネラル不足
一般的に、起立性調節障害の人は、食事量が少ないといわれます。
食事量が少ないと、塩分などミネラル摂取も少なくなります。
そして、ほかにも、鉄分や亜鉛など、健康や成長に欠かせないミネラルもあります。
そして、ミネラルは、タンパク質が多い食品に多く含まれていますので、タンパク質を摂ることを意識すれば、自然にミネラルもとれますよ。
ナトリウム
塩分は塩化ナトリウム。
ナトリウムは体内でいちばん多いミネラルで、血圧調整に重要な役割を果たしています。
起立性調節障害は、立ち上がった時に血圧が正常に調整できない病気。
塩分の摂りすぎが高血圧の原因になるのと反対に、塩分不足は低血圧の原因になります。
鉄分
起立性調節障害の一因は、フェリチン不足という隠れ貧血だともいわれています。
体内に取り込まれた鉄分は、おもに赤血球の材料になります。
そして、あまった鉄は、フェリチンというタンパク質により貯蔵されます。
けれども、タンパク質が不足しているとフェリチンがつくられず、鉄を蓄えることができなくなります。
そのため、貧血にはなっていないけれど、貧血になりやすい状態になっていることがあります。
つまり、鉄分だけをとるのではなく、フェリチンをつくるためのたんぱく質もとるべきですね。
亜鉛
亜鉛は、1日に必要な量はわずかですが、新陳代謝や免疫などいろいろな働きをするミネラルで、成長にも欠かせない栄養素です。
起立性調節障害の患者さんが多いのは、小学校高学年、中学生、高校生など成長期のお子さん。
激しい運動などでも消費量が多くなります。
亜鉛が多い食べ物は、肉・魚・卵などの動物性たんぱく質や大豆などの豆類やアーモンド・カシューナッツなどのナッツ類。
また、インスタント食品や加工食品には亜鉛の吸収を阻害する添加物が含まれていることもあります。
タンパク質が多い食品はミネラルも豊富
ミネラルは、タンパク質が多い食品に多く含まれていますので、タンパク質を摂ることを意識すれば、自然にミネラルもとれますよ。
肉や魚は調理に手間もかかりますが、
- 卵
- 納豆
- ちりめんじゃこ
- ハムやソーセージ
- チーズ
- 牛乳
などを常備しておけば、ちょいちょいタンパク質をプラスできます。
おやつに
- アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類
- 小魚とアーモンドのスナック
- カルパス
などを用意しておくのもおすすめです。
糖分の摂りすぎ
糖分は、体や脳がはたらくために必要なエネルギー源。
でも、とりすぎると脂肪に変わって蓄積します。
皮下脂肪がつきにくい体質の人だと、見た目には太っていなくても、筋肉や心臓・肝臓などにたまることもあります。
筋肉や肝臓は、本来、ブドウ糖を蓄えておく場所なので、ここに脂肪がたまると糖を蓄えられなくなって、スタミナが落ちてしまいます。
また、糖分の代謝のためには、ミネラルやビタミンも消費されます。
とりすぎには注意しましょう。
食事改善での2つの注意点
食事改善に取り組むときに、注意したいことを2つあげておきます。
- 急激に変えない
- 子供に頭ごなしに言わない
ということです。
急激に変えない
いまの食生活を急に変えようとするのは、よくありません。
これは精神的なストレスだけでなく、お腹にとってもストレスになるからです。
食べ物の消化吸収は、わたしたちの体の力だけでおこなっているのではありません。
腸の中にいる腸内細菌がいろいろと手伝ってくれているのです。
腸内細菌の種類は、お腹にはいってくる食べ物によって変化します。
だから、急に食生活が変わると、腸内細菌がついてこれずに、下痢や便秘など不調の原因にもなります。
少しずつ、体と腸内細菌を慣らしていくようにしてください。
子供に頭ごなしに言わない
起立性調節障害のいちばんの原因はストレスだといわれています。
たとえ良いことであっても、頭ごなしに言われては反発したくもなります。
怒りを表す表現に「はらわたが煮えくり返る」という言葉がありますが、怒りの感情は腸内環境を一気に悪化させます。
善玉菌が死滅して、悪玉菌ばかりになると、せっかく体に良いものを食べても栄養を吸収することができません。
いっぽう、ストレスなくのびのびしていれば、少ない栄養もしっかり吸収できるでしょう。
怒りそうになったら、3秒待って深呼吸してみましょう。
そして、本当に怒らなければいけないことなのかどうか、よく考えてみましょうね。
子供は親の鏡です。
少しずつ変えていけば急に変わる
少しずつ努力しているうちは、いつになったら変わるのだろうと焦りがち。
でも、焦らないでください。
わずかな変化の積み重ねは、あるとき急に、大きな変化を起こします。
たとえば腸内細菌。
ベストな状態は、善玉菌が2割で悪玉菌が1割。
大多数を占める残りの7割は、日和見菌(ひよりみきん)という、多いほうに味方する菌なんです。
だから、腸内環境が悪いといっても、ちょっと悪玉菌が減って、ちょっと善玉菌が増えるだけで、急によくなるものなんです。
少しずつ、で、じゅうぶんなんです。
まとめ
なんだかんだいっても、うちの子もポテチ&コーラ大好きです。
食べたいときは何も言わずに食べさせています。
でも、欲しがった時だけ買うようにして、家に常備はしていません。
野菜嫌いで、家では野菜を全くといっていいほど食べません。
でも、今年の夏休みの終盤、体調がちょっと悪くなってからは、すこーしだけですが食べるようになりました。
学校給食のありがたみもわかったようです。
朝はなかなか起きられず、毎朝、遅刻ギリギリで登校しています。
子供にいろいろ言いたいことはありますが、それはお互いさま。
子供もきっと、お母さんにもっとこうしてほしい、とおもっていることはたくさんたくさんあるでしょう。
学校に行かせなければいけない、遅刻させてはいけない、という心配(しんぱい)は子供に伝わります。
それよりも
- 今日のご飯は美味しかったかな?
- 今日は一日楽しく過ごせたかな?
という心配り(こころくばり)をしてあげたいものです。